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大神山神社

(おおがみやま じんじゃ)

自然石の石畳としては日本一の長さ

大神山神社は、大山を神体山として祀る神社です。平安時代には修験道場として著名な山でしたが、積雪による祭事への支障を解消するために、麓に冬宮が設けられました。その後、明治維新の神仏分離令によって大山寺は廃され、奥宮となった現在の社殿は「夏宮」と呼ばれるようになりました。

奥宮の社殿は壮大で、権現造の社殿としては日本一の規模を誇り、重要文化財に指定されています。また、大山寺から続く約700メートルの参道も、自然石の石畳としては日本一の長さを持ちます。

歴史

大神山神社奥宮の起源は、修験者が海抜900メートルほどの場所に簡易な遥拝所を設置したことに始まります。伯耆大山は平安時代には修験道場として著名でしたが、積雪により祭事に支障が出るため、麓に冬宮を設け、冬期はそこで祭事を行いました。これにより、現在の「奥宮」は「夏宮」と呼ばれるようになりました。

大山は神体山として、大己貴命が鎮まるとされましたが、神仏習合が進むと、大神山神社は智明権現と称し、地蔵菩薩を本地仏とするようになりました。その後、三院にして百八十坊の規模となり、三千人の僧兵を擁するようになりました。

『勝見名跡誌』には、伯耆大山の智明大権現と因幡・鷲峰山の鷲岸大明神が仲が悪く戦をしたとの伝承が記されています。元弘3年(1333年)には、隠岐を脱出した後醍醐天皇が大神山神社で鎌倉幕府打倒の祈願を行いました。

明治8年(1875年)、神仏分離によって大山寺を廃し(大山寺は後に再興)、冬宮を本社とし、山腹の智明権現の仏塔を廃して地蔵菩薩を除き、奥宮としました。

文化財

重要文化財
・大神山神社奥宮 (2棟)
本殿・幣殿・拝殿(1棟)
末社下山神社本殿・幣殿・拝殿(1棟)
・短刀: 銘備州長船住兼光(附:金熨斗付合口拵)

登録有形文化財
・石の大鳥居

奥宮

大神山神社奥宮は、日本最大級の権現造りの神社で、神仏混交の様式を伝えています。

正面の長廊: 両翼約50メートルの壮大な構造。

内部: 柱や梁などが白檀塗りで金色に輝いており、彫刻や彩色壁画に囲まれています。白檀塗りは銀箔を貼った上に生漆を塗り、その化学変化で金色を出す技法で、これほど大規模なものはまれです。

天井画: 花鳥風月が描かれた美しい天井画が特徴です。

参道: 自然石が敷き詰められた趣のある参道です。

神門: 通常の門とは扉が逆向きに開くため「逆さ門」とも呼ばれますが、神社建築の形式としては正しいものです。

下山神社: 津和野藩主亀井公の寄進によるものです。

弁財天社: 江戸時代の火災により焼失した社を再建したものです。

Information

名称
大神山神社
(おおがみやま じんじゃ)
リンク
公式サイト
住所
鳥取県米子市尾高1025
電話番号
0859-27-2345
営業時間

8:30~16:30

料金

境内自由

アクセス

米子駅からバスで25分 徒歩5分

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