モサエビ（正式名：クロザコエビ）は、9月から5月にかけて日本海の沖合いで水揚げされます。特に卵を抱えている3月から5月が最もおいしい季節です。地元では「モサエビ」や「ドロエビ」と呼ばれており、海から揚がったばかりのモサエビはきれいな桜色をしていますが、劣化が早く、みるみる黒ずんでしまうため、遠くへ出荷されることが少なく、地元でしか味わえない貴重なエビです。
その濃厚な甘味とプリプリとした食感は、アマエビ以上とも言われ、「幻のエビ」として知られています。しゃぶしゃぶにしたり焼いたりする際には、中身がまだ生のレア状態で食べるのがおすすめです。
旬：9月～5月
鳥取県で「モサエビ」と呼ばれるエビは、正式名称をクロザコエビといいます。このエビは、海水温が約5℃で水深が200～250mの深海域に生息し、日本海でしか獲れない特別なエビです。北陸地方では「ガスエビ」や「ドロエビ」と呼ばれ、日本海各地で親しまれています。
鳥取県内では、境漁港、鳥取港、網代漁港が主な産地として知られており、漁獲は9月から5月までの期間に沖合底びき網漁で行われます。この時期はカニシーズンと重なり、モサエビは注目を浴びています。エビは弾力があり、旨味が豊かで、その甘味は通常の甘エビを上回ります。
モサエビは鮮度が非常に重要で、血液に含まれる銅イオンの影響で半日ほどで頭部が黒く変色します。このため、遠隔地への流通は難しく、地元でしか味わえないとされていましたが、現在では少量ながら生きたまま県外にも出荷されています。
モサエビは9月から5月までが漁獲のピークで、春が旬です。特に春にはお腹に緑の卵をかかえ、火を通すと黄色に変わり、プチプチとした触感が楽しめます。鮮度の劣化が早いため、昔は漁師が船上で食べることが一般的でしたが、現在では食事処や民宿、温泉旅館で楽しむことができ、スーパーマーケットでも入手可能です。
モサエビの鮮度が良い場合、刺身で食べるのがおすすめです。ピチピチとしたはねり具合や身の透明さが新鮮さの目安です。水洗いして頭と尾を残し、胴体の殻をむいて刺身醤油で楽しむのが一般的です。また、殻を捨てずに沸騰させると濃厚な出汁がとれ、味噌汁などにも利用できます。モサエビは刺身以外にも味噌汁、煮付け、塩焼き、天ぷら、唐揚げ、茶わん蒸しの具など、さまざまな料理法で楽しむことができます。